このページでは、留学を実現する際に必要な「志望動機」の書き方をお伝えします。
大学の留学制度を利用する際には、必ず求められるのが、志望動機。
何を書けばいいのか、分からずに手が止まってしまうこともあると思います。
実際に大学の留学制度を利用し、オーストラリアの大学に1年間交換留学していた筆者が、書き方のコツをお伝えします。
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Contents
志望動機の型
志望動機の型は以下の通りです。
1.自分が達成したい目標
2.なぜそのような目標を達成したいと思うのか。
3. 留学で身につけたいスキル→留学で行うこと
4.なぜ数ある選択肢の中から、その国を選択し、その大学にしたのか。
5. 強調→将来のビジョンにつなげる
詳しくみていきましょう。
自分がなりたい理想像・自分が達成したい目標
一番大事なのは、1行目です。
自分の将来のゴール(目標)を示す必要があります。
皆さんに覚えておいて欲しいのは以下の2点。
自らが持つ大きな目標を達成するために、留学するということ。
理想の自分に近づくために留学するということ。
そうなんです。留学するということは、自らのゴールを達成するためのステップであるんです。
したがって、最初の文は、自分の将来のゴール(目標)を示します。
例えば、
【日本と世界の架け橋となる人材になりたい】
【世界中の人々を笑顔にするホスピタリティのプロフェッショナルになりたい】
【世界に価値を与えられる日本人になりたい】
あなたの持っている【WANT(ウォント)】を最初の文でぶつけましょう。
なぜその目標を達成したいと思うのか
一行目には、皆さんが持っている目標を書きました。
では次に書くべきなのは、「なぜそのような思いを持つようになったのか」です。
つまり、過去の出来事や経験を書くことによって、一日や数時間で考えた目標ではなく、
自分が生きてきた中で芽生えた、とても意味深い目標であるということを伝えます。
例えば、【世界に価値を与えられる日本人になりたい】が目標だとするならば、
父が海外駐在員として世界で活躍する姿を見て、誇りに思ったから。
【世界中の人々を笑顔にするホスピタリティのプロフェッショナルになりたい】が目標ならば、
ホテルのアルバイトスタッフとして外国人のお客様の接客を担当し、言語の壁を超えて、相手の立場に寄り添って精一杯のおもてなしをすることで、お客様の安心した顔と笑顔を見ることができ、その瞬間に大きなやりがいを感じたからである。
求められている文字数に応じて、長さは調節してくださいね。
留学で身につけたいスキル→留学で行うこと
ここまでは、【目標】【なぜその目標を達成したいのか】を書いてきました。
次に書くことは、【留学で身につけたいスキル→留学で行うこと】です。
流れとしては、
私には目標があり、目標を達成するためにはこんな要素や能力が必要だ。
→(今の自分には無いものだからこそ、足りないものだからからこそ)
→留学ではこのようなことを行い、そのような要素や能力を身に付けたい。
→だからこそ、留学は必ず必要な経験である。留学に行く必要がある。
例えば、
私は「世界中の人々を笑顔にするホスピタリティのプロフェッショナルになりたい」と思い、〇〇大学の交換留学を志望する。(目標)
ホテルのアルバイトスタッフとして外国人のお客様の接客を担当し、言語の壁を超えて、相手の立場に寄り添って精一杯のおもてなしをすることで、お客様の安心した顔と笑顔を見ることができ、その瞬間に大きなやりがいを感じたからである。(理由)
この目標を達成するためには、1)語学力、2)ホスピタリティや観光業の専門知識、3)異文化理解能力が求められ、「交換留学」が自分の将来の目標に近づくためには、必ず必要だと確信している。(必要なスキル)
そのため、留学中は観光業やホスピタリティの科目を受講し、専門知識を深めると共に、様々な国籍の人々や現地の人々との交流の機会を持つために、現地の日本語会話サークルや、今まで続けてきた軽音サークルに所属したいと考えている。(留学で行うこと)
こんな感じですかね。理想の自分と今の自分にはギャップがある。
だからこそ、留学で様々な経験を積むことで、理想の自分に近づきたい。
したがって留学が必要である。
この流れは非常に大切です。ここまでかけたら、もう少し。頑張っていきましょう。
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なぜ数ある選択肢の中から、その国を選択し、その大学にしたのか。
次に書くことは、なぜその国のか。またなぜその大学を選ぶのか。
ここでポイントなのは、その国の特色を掴んだ上で、その大学が持つ強い分野・売りにしているところを強調していきます。
例えば、筆者が留学したオーストラリアを例にすると、
私は数多くある大学の中でも〇〇大学を志望しているが、その理由としては、学びたい分野である観光業(ホスピタリティ)の分野で、オーストラリア国内で第1位の評価を受けており、レベルの高い講義を受講することができるからである。(その学校を選ぶ理由)
また、オーストラリアは、国連世界観光機関が出しているTourism Highlight(2019)の「国際観光収入ランキング」で第7位に入る、インバウンド先進国であり、観光業を学ぶ場所として最適な国だと考えた。(その国を選んだ理由)
他にも留学生の受け入れ数や大学のランキングなども注目したいところ。また、映画学・ホスピタリティ・観光学など、日本ではなかなか学ぶことができない、専門性の高い分野を勉強したいのではあれば、ここのパートはそれを強調すると良いです。
強調→将来のビジョンにつなげる
最後には言いたいことを強調しましょう。
最初に述べた自分のゴールにつながるように書きましょう。
私は〇〇大学に留学し、観光業及びホスピタリティの知識を深めることで、日本と世界を結びつけ、日本の良さを体現できるようなホスピタリティのプロフェッショナルとして、ローバル化する日本社会に貢献できる人材の一翼を担いたい。
グローバル化が進む中、世界と日本が共存し、発展していくためには政治的・文化的に互いのことを理解することがまずは必要だと考える。留学によって様々な価値観に出会い、自分の中の常識を壊し、視野を広げ、人間的にも成長できると信じている。
将来の目標である「世界中の人々を笑顔にするホスピタリティのプロフェッショナル」になるために、〇〇大学への交換留学を志望する。
終わりに
いかがでしたか。
少しでも志望動機を書く上で参考になってくれたら嬉しいです。
志望動機で詰まったとしても、交換留学なら一度行くだけの価値は必ずあります。
少しでも多くの大学生に留学をして欲しいと思っています。
最後に書き方のまとめと今回ご紹介した志望動機の例文も載せておきますね。
筆者の志望動機のダイジェスト版も載せておきますので、良かったらこちらも是非。
【まとめ】
1.自分が達成したい目標
2.なぜそのような目標を達成したいと思うのか。
3. 留学で身につけたいスキル→留学で行うこと
4.なぜ数ある選択肢の中から、その国を選択し、その大学にしたのか。
5. 強調→将来のビジョンにつなげる
【参考志望動機】
私は「世界中の人々を笑顔にするホスピタリティのプロフェッショナルになりたい」と思い、〇〇大学の交換留学を志望する。
ホテルのアルバイトスタッフとして外国人のお客様の接客を担当し、言語の壁を超えて、相手の立場に寄り添って精一杯のおもてなしをすることで、お客様の安心した顔と笑顔を見ることができ、その瞬間に大きなやりがいを感じたからである。
この目標を達成するためには、1)語学力、2)ホスピタリティや観光業の専門知識、3)異文化理解能力が求められ、「交換留学」が自分の将来の目標に近づくためには、必ず必要だと確信している。
そのため、留学中は観光業やホスピタリティの科目を受講し、専門知識を深めると共に、様々な国籍の人々や現地の人々との交流の機会を持つために、現地の日本語会話サークルや、今まで続けてきた軽音サークルに所属したいと考えている。
私は数多くある大学の中でも〇〇大学を志望しているが、その理由としては、学びたい分野である観光業(ホスピタリティ)の分野で、オーストラリア国内で第1位の評価を受けており、レベルの高い講義を受講することができるからである。
また、オーストラリアは、国連世界観光機関が出しているTourism Highlight(2019)の「国際観光収入ランキング」で第7位に入る、インバウンド先進国であり、観光業を学ぶ場所として最適な国だと考えた。
私は〇〇大学に留学し、観光業及びホスピタリティの知識を深めることで、日本と世界を結びつけ、日本の良さを体現できるようなホスピタリティのプロフェッショナルとして、ローバル化する日本社会に貢献できる人材の一翼を担いたい。
グローバル化が進む中、世界と日本が共存し、発展していくためには政治的・文化的に互いのことを理解することがまずは必要だと考える。留学によって様々な価値観に出会い、自分の中の常識を壊し、視野を広げ、人間的にも成長できると信じている。
将来の目標である「世界中の人々を笑顔にするホスピタリティのプロフェッショナル」になるために、〇〇大学への交換留学を志望する。
【筆者の志望動機ダイジェスト】
私は「世界に価値を与えられる日本人になりたい」と思い、〇〇大学の交換留学を志望する。
父が海外駐在員として、文化や言語などの壁を乗り越えながら、現地の人々と仕事を共にする姿に感動し、世界で活躍する父を誇りに思ったたからである。
この目標を達成するためには、1)語学力、2)世界各国の人々との交流経験、3)異文化理解能力が求められ、「交換留学」が自分の将来の目標に近づくためには、必ず必要だと確信している。
そのため、留学中は、人文地理学を受講することでバックグラウンドが異なる人々が融和し、共存する社会について学ぶことで異文化の理解を深め、また、様々な国籍の人々や現地の人々との交流の機会を持つために、現地の大学野球部に入部する予定である。
私は数ある留学先の中でも特に〇〇大学を志望している。
なぜならば、私が学びたい分野である「共存し持続性のある発展できる社会」を学ぶことができ、Social Sciences and Managementの分野の指導に定評があり、高いレベルの講義を履修することができるからである。
さらにオーストラリアは多民族国家であり、様々なバックグラウンドを持つ人々が共存している。
そのような環境のなかで、世界幸福度度ランキングでは4年連続で1位を獲得するなど国民の満足度が高く、私が学びたいテーマである共存と発展を実現しているのがオーストラリアであり、学ぶ場所として最適だと考えた。
また、留学生に対しての保護を定めた希少なESOSという国内法が定められており、留学の環境が整っていることも魅力的である。
私は〇〇大学で留学を体験し、共存し持続的な社会について考えることにより、日本を見つめ直し、これからグローバル化する日本社会に貢献できる人材の一翼を担いたい。
グローバル化が進む中、世界と日本が共存し、発展していくためには政治的・文化的に互いのことを理解することがまずは必要だと考える。
留学によって様々な価値観に出会い、自分の中の常識を壊し、視野を広げ、人間的にも成長できると信じている。
将来の目標である「世界に価値を与えられる日本人」になるために〇〇大学への交換留学を志望する。
英語の志望動機の書き方はこちらのページを参考にしてみてください。
参考記事:これを見て型を真似るだけ。【交換留学志望動機を英語で書く方法】
2020.2.11 Rinto
IELTS・TOEFL スピーキング対策に悩んでいる方へ:【経験者が解説】交換留学前のIELTS/TOEFLスピーキング対策に最適なオンライン英会話3選